酒粕のこと

熟成度合いによる酒かすの使い分け

熟成度合いによる酒かすの使い分け

「酒粕は新鮮な方がいい?」答えは「YESでもあり、NOでもある」です。酒粕は時間が経っても栄養価はあまり変わりません。味に関して時間が経つごとに旨味が増すのが酒粕です。

酒粕の色別に適した使い方をご紹介します。

新粕(クリーム色)

新粕は甘酒に

綺麗なクリーム色の新粕はお酒の香りを楽しみたい時におすすめです。

おすすめの料理

甘酒・粕汁・そのまま食べる場合

中間(白味噌のような色あい)

中間粕は香りとコク

酒粕が白味噌のような色になった時はお酒の香りを残しつつコクも楽しむことができます。基本的にどんなお料理にも相性が良い頃です。

おすすめの料理

粕漬け・カレー・キムチ鍋

熟成(味噌のような色合い)

熟成粕は香りとコク

酒粕の色が味噌のように茶色に変化したらだいぶ熟成が進んでいます。味をマイルドにしたりコクをだしたい時にピッタリです。

おすすめの料理

味噌汁・おでん・シチューやグラタンなどのクリーム系の料理

いかがでしたでしょうか?
酒粕の熟成度合いによって相性のいいお料理があります。いろいろなお料理に酒粕を加えて酒粕ライフを楽しんでくださいね。

酒粕が茶色になる理由とは?

酒粕が茶色になる理由とは?

酒粕の色は白?それとも茶色?

板状の酒粕「板粕」は白っぽいものが多くて、スーパー等でよく見かける味噌のように練ってある「練粕」は茶色のものを多く見かけます。 同じ酒粕なのにどうしてこんなに色の違いがあるのでしょう。

劣化ではなく「熟成」

酒粕は基本的に冷蔵で保管しますが、時が経つに連れ茶色に変色していきます。
実はこの現象、劣化ではなく「熟成」なのです。

例えば酒粕ラボでもよく紹介している「今代司酒造(イマヨツカサシュゾウ)」の酒粕の場合。酒蔵自体が純米酒しか造らないため、酒自体が純米酒や純米大吟醸酒と、酸味が強めの日本酒から造られた酒粕が出来上がります。ご存知のとおり、今代司酒造では酒、酒粕に関しても添加物や保存料は一切使用していません。

日本酒の色味はもともと黄金色に色がついています。(濾過等の工程を経て透明に近くなります。)よって酒粕も、酒本来の色である茶系色となり、どの酒粕にも言えることですが、日が経つにつれて酒粕の色も変化していきます。 (真っ白い酒粕は漂白してるかも?その方が心配ですね。)

色が変わると香りも味わいも深みがUP!

酒粕の色が茶系のものは、酒粕に含まれる糖分とアミノ酸によってアミノカルボニル反応が起こっているための現象です。これは保存中に糖分とアミノ酸の両者が反応すると、着色が増し、同時に香りにも深みが増してきます。この場合は劣化と異なり熟成といわれる現象となります。

甘酒にした場合、味の違和感を覚えるのはこの現象が大きいためです。苦味に関しては、個人差もあって何とも言えませんが、この熟成に関して知識を高めておくとお料理のレパートリーも広がりますね。

世間では食の衛生基準に関するニュースが流れてます。酒粕の質も日本酒同様、「酒質」と言えばそれまでともなりのですが、しっかりと理解してもらって購入することが大切ですね。

酒粕の保存は「冷凍」が一番

保管については、「冷凍」が一番です。これにより、熟成をかなり遅らせる事ができるはずです。

命の恩人!?「レジスタントプロテイン」

命の恩人!?「レジスタントプロテイン」

健康や美容に効果があるとされている酒粕。具体的にどんな効果があるのでしょうか?

血液を救う!「レジスタントプロテイン」

酒粕には「レジスタントプロテイン」というタンパク質が含まれています。レジスタントプロテインの大きな特徴は「体内にある油を捕まえる」ところです。

コレステロールなど食品の脂質や食べた油を捕まえ消化吸収されることなく体の外まで 運び出します。そのため、LDLコレステロール値が低下。 また、便に含まれる脂質が増えることで柔らかい、出やすい便となりお通じが改善すると考えられます。

生活習慣病も退治するスーパーマン

レジスタントプロテインには悪玉コレステロールを下げる効果もあります。血液中に増え過ぎたLDLは行き場がなくなり、血液中にとどまります。するとLDLは動脈壁に沈着して血管を狭くして血液の流れを悪くし、動脈硬化を招いて生活習慣病を誘発するのです。これがコレステロールが引き起こす問題の正体なのです。

例えば心臓に血液を送っている血管に動脈硬化が起きると、脳卒中、狭心症や心筋梗塞等を引き起こし、すべて命に関わる恐ろしい病気ばかりなのです。しかし、酒粕には悪玉コレステロールを減らす作用があります。

このように酒粕には悪玉コレステロールをやっつけてくれるレジスタントプロテインが含まれているため、体の中からキレイにしてくれるのです。普段のお料理に酒粕をプラスして、サラサラの血液を保ちたいですね♪